wait for

もっと先まで見せてあげる、と
君が伸ばす手を
掴む勇気が足りなくて
でも離れたくはないから
迷子になりたくないの、と
嘘をついて
どこまでも
その声に導かれて

君のぜんぶを抱きしめて
ひとつ残らず私にしたい
一粒の愛で構わないから
私に注ぎ続けて

100あるうちの1に満たないぐらいの
そんな隙間でいいから
君を満たしていたい

そうやって私は、

だから 泣いても見ないふりをして
私の笑顔だけを知っていて
いつか 私が
その手を掴む日まで
(おいで、と呼ぶ声を どうか絶やさないでいて)