スイム

記憶と記録を埋葬して
夢想と理想を創造して
そうやって生きて
邂逅が多すぎて挟みきれないから
少しずつ こぼして
それを掬い取ってくれたのが君で
そうやって出会って
また握りきれなくなって
いつの間にか 手を離して

光速で過ぎ去っていく残像
点が線になって気付けば三次元へようこそ
凝固した方が便利です、と誰かが言う
重ねた色は覚えきれないほどで
ライトの明滅とダンスすれば
あっという間に

満たされたのは、世界
溢れかえった極彩をいただきます、と言ってから
まだなにも消化できていない

ずっと奥にしまってある
粉々になった星屑だけは どうか
いつも手放さないでいて、と
誰かが

やわらかく掘り返して 拾い集めて
1秒先を何千日の想いで
塗り替えられるならば、

もう一度、繋ぐため